児童精神科

児童精神科 CHILDREN

児童精神科について

早期に発見し、
早期に治療することが大切です

女性医師による児童精神科外来を行います。
(毎週木曜日・金曜日:8:30-12:00 金曜日は14:30~18:00も対応)。
5歳から15歳までのお子様が対象となります。
言葉・発達の遅れ、集団行動ができない、忘れ物が多いなど、お子様の気になる症状はありませんか?またお子様の場合、これらの症状の他にも、非典型的な症状が見られることもあります。
症状が一時的ではなく、継続して見られる場合、なんらかの疾患の症状として出現している可能性がございますのでご相談ください。

このような症状はご相談ください

このような症状・
お悩みはありませんか?
  • 集中できない
  • 忘れ物が多い
  • 注意力が欠如している
  • 手先が不器用
  • 新規のことが苦手
  • 空気が読めない
  • いらいらする
  • 運動もしくは勉強が苦手
  • じっとできない、落ち着きがない
  • 周囲と合わせにくい、集団行動が苦手
  • 人見知りがない、人見知りしすぎる
  • 不登校、学校に行けない
  • 友達付き合いが苦手
  • 体調不良(頭痛や吐き気など)なのに検査では異常がない
  • 上手に話せない
  • 食欲が出ない
  • 夜尿
  • 抜毛
  • チック
  • 家族での暴力、口より先に手が出る、癇癪を起こす

など

代表的な疾患

ASD(自閉スペクトラム症)

コミュニケーションおよび
相互関係の障害

柔軟に考えて対応することが苦手で、場の空気を読むことや機転をきかせることが苦手です。また、人の気持ちを理解するのが苦手なため、学校や職場での人間関係が上手く築けません。相手と視線を合わさなかったり、表情や態度などから相手の気持ちをくむ事が出来ず、興味のあることを一方的に話し続けてしまう、相手が傷つくことを知らずにしてしまったりすることがあります。また、俗にいう行間が読めないため、言葉の意味を文字通りにとらえるので、冗談や比喩が理解できないことがあります。

同一性へのこだわりや
興味・関心の狭さ

他人の動向を見ずに、自分に興味があることだけに注意が集中するため、周囲が見えなくなり、例えば、仕事中に話しかけられても気付かなかったりすることがあります。また、一つにこだわるため注意を切り替えることが苦手で、別の用事を急に頼まれると混乱することがあります。自分のやり方や手順に強いこだわりがあるため、必要な変更や変化を柔軟に受け入れられず、急に予定を変えられるとパニックになることがあります。

その他の特性

知覚過敏、特に聴覚過敏が特徴的で、ある特定の音や騒がしい場所では音に過度に反応して非常に疲れたり、逆に全く耳に入らず鈍感になることがあり、他者とのやりとりができにくくなることがあります。

症状
ASD(自閉スペクトラム症)の症状
  • 相手の顔(目を)見て話すのが苦手
  • 集団行動が苦手
  • 雑談では何を話してよいかわからなくなる
  • 音や光に過敏
  • みんなでの会話では話についていけなくなる・話に入っていけない
  • 空気を読むということがよくわからない・苦手
  • 周りの人が普通にやっていることが、自分はなぜかできない

ADHD(注意欠如・多動症)

注意欠如、多動症(ADHD)には、不注意、多動性、衝動性の3つの症状があります。
一般的に子どものうちは多動性が目立ち、大人になると多動性が目立たなくなり、相対的に不注意が目立つようになります。また、注意欠如・多動症(ADHD)の人は感情が強く表に出やすい傾向があり、大人になってもこの症状は治まらず、衝動的に職場や家庭内で暴言が出たり、時には暴力という形で出ることがあります。

不注意

不注意とは集中力や注意力が続かないため物事に注意を向けることを持続できないことです。
物をなくすことや忘れ物が多い、人の話を一定時間集中して聞けないなど

衝動性

予測や考えなしに衝動的に行動してしまう、相手の話を待てないなど

多動

落ち着きがない、動き回る、しゃべりすぎるなど

症状
ADHD(注意欠如・多動症)の症状
  • 勉強や仕事でケアレスミスが多い
  • お喋りが止まらない
  • 思ったことをすぐ口にしてしまう、一言多い
  • 1つの物事に集中することが苦手
  • 物音や話し声がするとすぐに集中が切れる、注意がそれる
  • 自分が興味を持つことや好きな事には積極的に取り組むことができる
  • 集中し過ぎてしまう。切り替えが苦手
  • 忘れ物や物を無くすことが多い
  • 片付けや整理整頓が苦手
  • 約束や時間を守ることが苦手
  • 勉強や仕事の優先順位が分からないことがある
  • 落ち着いてじっと座っているなどのことが苦手

LD(学習障害)

学習障害(LD)の主な症状は、知的な遅れは見られないものの「読み」、「書き」、「算数(計算)」などの特定の分野が非常に困難である状態のことをいいます。ただ単に国語や算数の成績が悪いといった事を指すわけではありません。聴覚的または視覚的短期記憶や物事の順番を認識する能力、聞いたものや見たものを処理する能力のアンバランスさが、結果的に「読み」、「書き」、「算数(計算)」の苦手さとしてあらわれるのが学習障害(LD)の特徴です。
学習障害(LD)の症状は、子供のころから発症するものであるため、加齢により「読み」、「書き」、「算数(計算)」の能力が落ちてくることとは関係がありません。「読み」、「書き」、「算数(計算)」の障害の中では、「読み」と「書き」の能力の障害がセットになってあらわれることが特徴です。

「読み」「書き」の障害

「読み」「書き」の障害とは、読んだり書いたりすることに困難さがあらわれる症状をいいます。
例えば、文字の形を捉えることが苦手だったり、実際に自分で読み書きができていても、文字を思い出すのに時間がかかるというような事です。
一般的な人は、文章を読む際に無意識に単語のまとまりを作って読んでいるのですが、「読み」「書き」の障害がある人は、文字を一文字ずつ追って文章を読むため、文章を読むのに時間がかかります。日常会話は普通にできるため、普通に接しているだけではそのような障害があることが分かりにくいことがほとんどです。

「算数(計算)」の障害

これも先天的な物で「計算や数の概念を捉える」ことや、例えば算数の文章問題を解くなどの「推論する」ことに困難さを抱える症状が出ます。単に勉強としての算数や数学が苦手な事かと思われがちですが、そうではありません。「算数(計算)」の障害を持つ人は短期的な記憶や視覚的な認知が弱かったりといった認知能力の偏りがあります。

症状
LD(学習障害)の症状
  • 文字をひとつひとつ拾って読む(逐次読み)
  • 文末などを適当に変えて読んでしまう
  • 拗音や促音を間違えたり、読み飛ばしたりする
  • 鏡文字を書いてしまう
  • 文字を書くスピードが遅い
  • 漢字を覚えられない
  • 文字をバラバラの大きさで書いてしまう
  • 算数・数学の概念や計算を学ぶことが難しい
  • 図形やグラフが苦手で、うまく理解できない